| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | 古川洋平(ふるかわ ようへい) |
| 肩書き | クイズ法人カプリティオ代表 / クイズ作家 |
| 人狼歴 | 約18年 |
| 主な人狼活動 | 人狼最大トーナメント、人狼クロスノーツ(審査員長)、ガチ狼、おさかな人狼、他 |
| YouTube | カプリティオチャンネル(登録者13万人 / 2026年4月現在) 古川洋平チャンネル(登録者9970人 / 2026年4月現在) |
人狼プレスの10の質問
Q1. 人狼を始めたきっかけは?
「18年前くらいに、クイズの友達とチャット人狼をやったのが最初です。音声も顔も出さずに文字でやるんですけど、人狼が嘘ついて良かったり、誰かを処刑したり、そういう日常では味わえないシステムが面白すぎて、すっかりハマってしまいました」
Q2. 本格的にハマったきっかけは?
「俳優の佐藤健さんの誕生日記念番組にクイズの出題者として呼ばれた時に、『人狼ゲームって知ってる? 君頭良いから、今度遊ぶ時に来てよ』って誘われて。行ったらもう人狼界のそうそうたるメンバーがいて、いきなり厳しい世界に放り込まれた形になりました(笑)」
Q3. プレイスタイルの特徴は?
「人狼でも言える論理的な推理を、村人の時にも言うようにしています。村人の時だけ輝かないようにすることが、人狼の時の自分のための投資と考えるようになりました」
Q4. 印象に残った試合は?
「スリアロ村の第100幕です。狂人を引いたのですが、決着の仕方がとても印象に残っていまして……」
詳しくはインタビュー動画で!
Q5. 人狼ゲームの鍛え方は?
「数をこなすことですね。吊り縄の計算とか盤面整理は慣れで精度が上がります。その上で、自分の性格的な強みをゲームに投影することも重視しています」
Q6. プレイ中に意識していることは?
「初日から議論で場を動かすことです。また、勝利を目指すことだけは絶対にエンタメより上。わざと負けるエンタメはしなと心に決めています」
Q7. 人狼以外の顔は?
「普段はクイズの制作会社を経営しています。一方、クイズ王タレントのような形でメディアにも出させて頂いていて、『水曜日のダウンタウン』には合計8回も出させて頂きました。まあ、催眠術かけられたり、ジャイアント白田さんと寿司の大食い対決したり、クイズ王らしからぬ内容ばかりですけど……(笑)」
Q8. 人狼の魅力とは?
「クイズは正解を出せば絶対に報われる。でも人狼は正論を言っても民意を得られなければ処刑される。クイズと真逆だけど頭を使ってるゲームっていうところが面白いです」
Q9. 今後の目標は?
「人狼ゲームは敵味方が協力して面白い試合を楽しむゲームなので、『みんなのため』の意識が強かった。今後は自分が楽しいと思える瞬間を増やしたうえで視聴者の方にも楽しんでいただけるようなプレイが目標です」
Q10. ファンへのメッセージ
「いつもご視聴ありがとうございます。プレイヤーそれぞれが何を大切にプレーしているのか、それを汲み取ってご覧になられると、より面白く観て頂けるかなと思います。私たち出演者と視聴者の皆さんが手を取り合って、いい番組、いい配信が作れたら嬉しいです」
はじめに
今回のゲストは、クイズ法人カプリティオ代表の古川洋平さんです。クイズ制作者として、また「クイズ王」としてテレビやYouTubeで幅広く活躍する傍ら、人狼界でも屈指のプレイヤーとして名を馳せる古川さん。18年という長い歳月をかけて磨き上げてきた人狼との向き合い方、クイズ王としての誇り、そして「エンターテインメントとは何か」という問いへの深い洞察を、余すことなく語っていただきました。
今回のインタビューは、古川さんのこれまでの歩みを振り返りながら、人狼ゲームの奥深さ、クイズ王という肩書きに込められた覚悟、そして今後の展望についてじっくりとお話を伺う貴重な機会となりました。「勝利を目指すことは大前提として、その上にエンターテインメントをのせる」という古川さんの言葉には、単なるゲームプレイヤーを超えた、表現者としての哲学が宿っています。
人狼との出会い
18年前の「チャット人狼」
古川さんの人狼歴は、今から約18年前に遡ります。当時は現在のような対面形式のゲームではなく、文字を通じてキャラクターになりきって楽しむ「チャット人狼」が主流でした。インターネット上のテキストチャットを舞台に、プレイヤーたちが役職を割り当てられ、文字だけで騙し合うというこのゲームに、古川さんは深く魅了されたといいます。
「当時はセオリーも今ほど確立されておらず、ゲームのシステムそのものである『誰かを処刑したり、人狼が嘘をついたりしてもいいというルール』に、純粋な面白さを感じていました。少人数で楽しんでいたあの頃は、今でも記憶に残っています」と古川さんは振り返ります。
チャット人狼の時代は、現在の対面人狼と異なり、表情や声のトーンといった情報が存在しません。使えるのは文字だけ。そのシンプルさの中に、人間の思考の深さと騙し合いの醍醐味が凝縮されていたのです。この原体験が、後の古川さんの人狼スタイルの根幹を形成することになります。
文字だけのやり取りだからこそ、論理の精度が問われます。感情や雰囲気に頼れない分、言葉の組み立て方、タイミング、情報の出し方など、すべてを意図的にコントロールしなければなりませんでした。その時の経験が、後に対面の人狼でも活きてくることになるとは、当時は思いもしなかったでしょう。
18年という歳月は、人狼というゲームの歴史そのものとほぼ重なります。その長い年月をかけて培われた洞察力と論理的思考力は、クイズ王としての側面と見事に融合し、古川さんという唯一無二のプレイヤーを作り上げてきたのです。
俳優・佐藤健との出会いによる「社交界デビュー」
チャット人狼から始まった古川さんの人狼歴が、対面の世界へと本格的に広がるきっかけは、意外なところにありました。それは俳優・佐藤健さんとの出会いです。古川さんが29歳で公務員を辞めて独立したばかりの頃、佐藤さんの誕生日記念番組に「ウミガメのスープ(水平思考クイズ)」の出題者として招かれたのがそのはじまりでした。
その場で佐藤さんから「人狼ゲームって知ってる?」と声をかけられ、連絡先を交換することになります。後日、佐藤さんから呼ばれて向かった場所には、人狼界の第一人者として知られる児玉健さんや、人狼TLPTの看板俳優たちが顔を揃えていました。まさに突如として、人狼の「社交界」へ放り込まれた瞬間でした。
「最初の半年間は、本当に何を言っても当たらなくて。手練れたちの前では、人狼を引いた瞬間にバレてしまうし、村人としての推理もことごとく外れる。今思えば、あれは手厚い『かわいがり』の期間でしたね(笑)」と古川さんは苦笑いを交えながら振り返ります。
しかしその「かわいがり」こそが、古川さんを急成長させる原動力となりました。プロフェッショナルたちのプレイを間近で観察し、自分のどこが甘かったのかを徹底的に分析する日々。この期間に培われた謙虚さと分析力が、後に古川さんを人狼界屈指のプレイヤーへと押し上げる土台となるのです。
公務員という安定した職を捨てて独立したばかりの時期に、こうした出会いが重なったことは、古川さんにとって単なる偶然ではなかったかもしれません。クイズ王としての知性が、人狼という新たな舞台でも輝く可能性を秘めていることを、佐藤さんは直感的に見抜いていたのかもしれません。
この出会いは、古川さんのキャリアに新たな軸をもたらしました。クイズ制作・出演という本業に加え、人狼プレイヤー・審査員としての顔が加わり、今日の多面的な活動スタイルが形成されていくことになるのです。
「勝敗」を超えた価値を追求する審査員活動
「人狼最大トーナメント」や「アルティメット人狼」などの番組・イベントで実力を磨いた古川さんは、『人狼クロスノーツ』という番組で第1シーズン(2025年6月〜2026年2月)の審査員を務めました。この番組には、従来の人狼コンテンツにはなかった画期的な仕組みが導入されています。
通常の人狼ゲームでは、最終的な勝敗によって評価が決まります。しかし「人狼クロスノーツ」では、勝敗によるポイントに加えて、「どれだけ質の高いプレイをしたか」という視点からの審査員票が設けられているのです。
「15人のプレイヤー全員の動きを把握して、役職非公開ではなかなか気づけないような細かな伏線や小技を拾い上げ、それを評価することで、プレイヤーを『報いたい』という思いがあります。負けてしまったけれど素晴らしいプレイをした人や、目立たなかったけれど実は要所で重要な役割を果たしていた人など、そういった人たちの努力にちゃんとスポットライトを当てたいんです」
この姿勢は、古川さんがクイズ制作者として長年培ってきた「問いの本質を見極める力」と深く通じています。クイズにおいても、表面的な知識の有無だけでなく、思考のプロセスや発想の豊かさを問う問題を大切にしてきた古川さん。その哲学は、人狼の審査においても一貫しています。
審査員としての仕事は、単にゲームの勝者を称えることではありません。その場にいた全員のプレイを公正に評価し、それぞれの努力と工夫に意味を見出すこと。それが古川さんの考える審査員の本質的な役割なのです。
「人狼というゲームは、正論を言っても処刑されることがある。そこに理不尽さと面白さが共存しています。だからこそ、勝敗だけで評価してしまうのはもったいない。プロセスの中に宿る知性と美しさを、誰かが言語化して伝えることに意味があると思っています」と古川さんは語ります。
クイズ王としての顔
古川さんの本職は、あくまでもクイズ制作です。企業のキャンペーンやパッケージクイズの制作に加え、『水曜日のダウンタウン』をはじめとするテレビ番組にも多数出演しています。クイズ法人カプリティオの代表として、クイズ文化の普及と発展に日々取り組んでいます。
しかし、テレビへの出演内容を見てみると、従来の「クイズ王」のイメージとはかなり趣が異なります。「催眠術をかけられてトマトしか言えなくなってもクイズができるか」「ジャイアント白田さんと寿司大食いクイズ対決」など、体を張ったユニークな企画が少なくないのです。
「かつての『クイズ王』というのは、どこか近寄りがたいお堅いイメージがありました。そのイメージを打破して、もっと親しみやすい存在になりたいと思ったんです。だから、声をかけていただいた仕事はどんなものでも断らずに受けてきた結果、今のスタイルが生まれました」
この姿勢は、制作側と出演側の両輪で活動するという、現在の古川さんのポジションを確立することに繋がりました。クイズを作る人間として、クイズがどのようにエンターテインメントとして機能するかを深く理解しているからこそ、出演者としても柔軟に対応できるのです。
「クイズは答えがあるので正解を出せば必ず報われます。でも人狼は違う。正論を言っても民意を得られなければ処刑される理不尽さがある。その対照的な面白さを、両方の世界でバランスよく楽しめていることが、長く続けてこられた理由だと思っています」
古川流・人狼の極意
数々の試合を経て、古川さんが辿り着いた人狼の極意は、一見シンプルに聞こえながらも、実践するには高度な自己制御を要するものです。それは「人狼の時でも言える論理的な推理を、村人の時に主軸にすること」というアプローチです。
「初心者のうちは、村人の時に『キラキラした本物感』で勝てることがあります。自分が本当に村人だから、その純粋な熱量が伝わるんですね。でも、人狼を引いた瞬間に嘘がつけなくなって弱くなってしまう。村人の時と人狼の時でプレイスタイルが変わってしまうから、相手にバレやすくなるんです」
そこで古川さんが実践したのは、あえて「村人らしくなりすぎない」プレイを村人の時から徹底することでした。感情的な訴えかけよりも、論理的な推理を前面に出す。自分の立場を強調するよりも、情報の整理と分析に集中する。そういうスタイルを村人の時から一貫して見せることで、人狼を引いた時でも同じ説得力を保てるようになったのです。
「村人の時のプレイは、人狼になった時のための投資なんです。村人として丁寧に論理的な推理を積み重ねておくことで、人狼を引いた時に同じスタイルで臨めるようになる。そうすると、人狼でも村人でも変わらない一貫性が生まれて、相手に読まれにくくなります。」
この戦略は、クイズで培った論理的思考力と深く結びついています。クイズにおいて、正解を導き出すためには感情ではなく論理が必要です。人狼においても「感情に流されない冷静な論理展開」として発揮されているのでしょう。
また相手の行動を観察する際、表面的な言動だけでなく「なぜこのタイミングでこの発言をしたのか」「この人がこう動く動機は何か」など、人狼がうまい人は、情報を処理する速度と深度が違います。同じ情報を見ていても、そこから引き出せる推論の数と質が違うと古川さんは分析します。
■ 人狼ゲームの鍛え方は?
古川さんが鍛え方の基礎として挙げるのは、「数をこなすこと」です。吊り縄(処刑できる回数)の計算や役職の把握といった盤面整理は、ご自身も経験を重ねる中で精度が上がっていったそう。そこに自分の性格的な強みをゲームに投影することで、その人だけの独自スタイルが生まれると言います。
■ 立ち回り方
騎士なら敢えて人間らしくなりすぎないなど、役職固有のセオリーを活かした能動的な動きも意識する点ですが、何より役職が変わっても一貫した説得力を保つための「論理的推理」ができると変わらない強さにつながります。
■ ゲーム中に意識していること
情報がない初日でもあえて発言して場を動かし、議論を活性化させる「番組としての盛り上がり」を常に意識しているそうです。ただしエンターテインメントはあくまで「勝利を全力で目指す」ことが大前提。一生懸命勝ちにいく姿勢の上に、知的で面白いプレイをプラスアルファでのせるのが古川さん流です。
伝説の「記憶喪失」と、エンターテイメントへの覚悟
古川さんの人狼人生において、忘れられない一場面があります。「スリアロ村」第100回放送でのエピソードです。観客を前に舞台上で行われたこの試合で「狂人」という役職を引いた古川さん。勝利につながる算段があり、騎士COをしたのですが、予定外の状況に陥ってしまい、ただ場を進めるのみという状況になってしまいました。
そのとき古川さんがとった行動は、誰も予想していなかったものでした。突然「記憶喪失になったふり」をするというアドリブをしたのです。ゲーム的には意味のないパフォーマンスにも関わらず、その場にいたプレイヤーたちみんなが勝ち負け関係なく、場作りに乗ってくれて盛り上げてくれたと古川さんは言います。
「会場が一体となって盛り上がったあの瞬間、『これこそが自分がやりたかったことだ』と確信しました。ゲームの勝敗を超えたところに、もっと大切なものがある。そのことを、体で理解した瞬間でした」
この体験は、古川さんのエンターテインメント哲学の核心を形作りました。「勝利を目指すことは大前提として、その上にエンターテインメントをのせる」ということ。それは、単に面白いことをしようというのではなく、ゲームの本質的な面白さを追求した上で、さらにその先にある「共感と感動」を生み出すことです。
「記憶喪失」のエピソードは、場の空気を読み、リスクを取って場を盛り上げようとする、古川さんらしさに溢れています。プロのエンターテイナーとして、観客や参加者の感情を動かすことへの責任感と喜びが、最高のアドリブを生み出したのでしょう。
予測不可能な状況にも柔軟に対応し、その場でベストのエンターテインメントを生み出す
それが古川さんというプレイヤー・表現者の本質なのかもしれません。
これからの展望
長年にわたって第一線で活躍し、「教える側」「率いる側」としてのポジションを確立してきた古川さんですが、最近になって心境に変化が訪れているそうです。
「ずっと、誰かの幸せを自分の幸せだと思って生きてきました。誰かの役に立つこと、誰かに価値を提供することが、自分の喜びでした。でも最近は、自分自身も人生をもっと楽しむ機会を増やしていきたいと思うようになってきています」
人狼においてもその変化は表れています。これまでは自分の力で状況を打開しようとしてきた古川さんが、今は「仲間に助けてもらったり、人間らしい部分を拾ってもらったりする、平等な助け合い」の中に、もう一段階上の面白さを見出したいと考えているのです。
強いプレイヤーというのは、自分だけで勝てる人ではなくて、チーム全体が最大のパフォーマンスを発揮できる状況を作れる人。それは人狼だけでなく、クイズも、仕事も、人生も、同じことが言えるのかもしれません。
クイズ法人カプリティオの代表として、古川さんは今後もクイズ文化の裾野を広げる活動を続けていく予定です。同時に、人狼界においても審査員・プレイヤーとして、このゲームの持つ奥深い魅力をより多くの人に伝えてくれるでしょう。
古川さんからの即興クイズ
インタビュー中に、古川さんから視聴者へのサービスとして即興クイズが出題されました。クイズ王らしい、センスが光る一問です。ぜひ、考えてみてください。
【問題】
全天88星座の中で、「おお」から始まる星座は3つあります。おおぐま座、おおいぬ座、あともう一つは何でしょう?
「答えは意外と目の前に転がっている」という古川さんらしいメッセージが込められたこのクイズは、古川さんのクイズ哲学を体現しています。
知っているか知らないかではなく、考えれば手が届く場所に答えがある
その感覚を、視聴者と出演者が一緒に体験することで、コンテンツへの親しみと愛着が生まれる。古川さんが長年追い求めてきた「共感の瞬間」への想いは、この一問にも込められていました。
おわりに
古川洋平さんのインタビューを通して、「クイズ」と「人狼」という一見異なる二つの世界が、実は深く繋がっていたことが見えてきました。どちらも人間の知性と感情を試す場であり、どちらも「なぜそう思うのか」「どうやってその結論に至ったのか」というプロセスこそが本質的な面白さの源泉となっています。
18年という長い歳月をかけてチャット人狼から対面人狼へ、プレイヤーから審査員へ、そして「率いる側」から「仲間と共に戦うプレイヤー」へと進化を続けてきた古川さん。その歩みは、知性を磨くことと、人間として豊かに生きることの、絶え間ない探求の歴史でもあります。
「勝利を目指すことは大前提として、その上にエンターテインメントをのせる」この言葉には、古川さんが積み重ねてきたすべての経験と考えが凝縮されています。何かに真剣に取り組みながら、それを楽しむ余裕を持ち、そして周囲の人々も一緒に楽しませることができる在り方が、古川さんの18年間が私たちに示してくれる、一つの生き方の形かもしれません。
インタビューの締めくくりに古川さんは、「出演者と視聴者が手を取り合って良いコンテンツを作っていきたい」という願いを語ってくれました。
クイズ王として、人狼プレイヤーとして、そして一人の表現者として、古川洋平さんのこれからの活躍から目が離せません。

